SSブログ

団地樹ウォッチング [コラム]

タイトルからして変な言葉でありますが、でもまさしく言葉通り、「団地の敷地に生える樹木を観ましょう!」というもので、さっそく仕事の合間を利用して近場にある団地内の樹木を観察しに行ったのです。

その名もズバリ団地樹ウォッチングです!

埼玉県東部に位置するこの一体は約40年前、旧・日本住宅公団(今で言うUR都市機構)により建設され、総住宅戸数は9,867戸、ピーク時には2万3千人の人口を擁する国内有数のマンモス団地です。

長い年月が経ち老朽化も進んでおり、順次リフレッシュ工事も行われ、時代に似合った改装も行われてきています。その一方、恐らく当時植えたと思われる樹木が伐採もされずに元気に育ち、今尚大きくなってきています。適度な手入れもされており、それがまた街の美観にも一役買っています。
そんな素晴らしい団地のいくつかの樹木を紹介します。


まずはその代表的な樹木のツートップがヒマラヤシーダとメタセコイアではないでしょうか?大きいものだとマンション10階ほどの高さまで育っています。

団地の中心に位置するところには一本のヒマラヤシーダがあります。先日のブログでも紹介した巨樹です。
resize9467.jpg
resize9452.jpg
この木は大幅な剪定を行っていないのと周りに他の樹木がなく、干渉することもないお陰で、ヒマラヤシーダ本来の三角錘型をしており、一番下方の枝が垂れ下がってきています。

こちらはこの団地の最北部に植えられているヒマラヤシーダです。
resize9461.jpg
恐らく同じ時期に植えられたものでしょう。道路際と言うこともあり、遮音と景観を重視して等間隔に10本ほど植えられています。お互い干渉する程、近い位置にあるので枝振りも幹の太さも先程のとは全く違って見えます。


再び 団地中央に植えられているもう一つの巨樹、メタセコイアです。
resize9469.jpg
グラウンドを取り囲むように配置された植え込みです。まるで天然のバックネットのよう。ここのメタセコイアは隣接する建物の10階部分に相当するほどの高さを誇っています。40年前はどれ程の高さだったのでしょうか?
近くに寄るとスギ独特の香りがして癒されます。ここの団地にはメタセコイアの木があちこち点在しています。


まるで強風が吹いて枝葉がなびいているかのような姿をしたカイヅカイブキ。ビャクシンの仲間です。
その姿がいつもムンクの”叫び”を思い出してしまうのは自分だけでしょうか?
resize9468.jpg

そのすぐそばにも巨樹があります。
resize9470.jpg
樹皮はゴツゴツしており、まるで岩のようです。
resize9471.jpg
高さは優に20mはあるでしょうか?すっかり葉も落ちて観たところ今いち良く解らず。銀杏にも見えるのですが、残った葉の形を見るとそうではありません。ポプラです。別名ヤマナラシといって、わずかな風でも葉がさやめくことから名がつきました。
resize9472.jpg
新緑の頃、そよ風がどんな音を造り出すのか聴いてみたくなりました。

この時期彩りの少ない花壇にはスイセンや山茶花が彩りを豊かにしています。
resize9463.jpgresize9447.jpg

黄色や白色の球状のものが、棟と棟の間に沢山地面に落ちています。
resize9448.jpg

resize9449.jpg
センダンの果実です。5~6月に紫色の花をつけます。この果実はサポニンを多く含むので食べると中毒を起こします。種子は数珠玉として利用します。この樹木も10m以上にもなります。
resize9462.jpg

この団地に唯一(?)のユリノキです。
resize9464.jpg
初夏に大きな白い花を咲かせます。チューリップに似た形をしていて別名チューリップツリー、葉は半纏の形をしていることからハンテンボクと言われています。
resize9450.jpg
今は果実だけが残っています。
resize9465.jpg


団地の北東の大場川沿いにネズミモチが植わっています。先日まで沢山の濃い紫色した果実が沢山生っていましたが、椋鳥や鵯に食べ尽くされてしまいました。
resize9453.jpg



この団地にはこの上に挙げた樹木以外に、定番のケヤキ、クスノキ、ソメイヨシノを始め、シラカシ、ヤマモモ、ハクモクレン、コナラ、タイサンボク、サルスベリ、アカマツ、カツラ、キンモクセイ、ナンテン等が植えられており、四季折々楽しむことのできるようになっています。

最近のマンションの生け垣は余り聞いたことのない外国産のものばかり。しかも大きく育たない手間のかからない草本ばかりになって家庭の園芸の延長みたいで個人的に面白味が湧いてきません。
大きな木の下の木陰で近所の人たちが涼むといった光景は、エアコン普及の今の時代にはそぐわないのかもしれません。むしろ、虫や鳥が来て迷惑とか落ち葉が邪魔とか思われる方もいるかもしれません。

古いけどそれがまた良いところ。暫くこの団地の樹木を四季毎に楽しんでみようかと思います。
思いもよらない場所でも観察はできてしまうもの。何事も関心を持つことなのかもしれません。


次はあなたの住む街にお邪魔するかもしれません(笑)。




nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

献花年初の市野谷の森 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。