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ヤマユリの咲く山へ [自然観察ポタリング]

昨日の自然観察ポタリングの続き。

茨城県西部に位置するこの山、標高こそ筑波山には及ばないものの、筑波山をはじめ、きのこ山、雨引山そして加波山が一望でき、しかも下界の青々した田畑を望むことのできる見晴らしの良い場所です。
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気温は下界とそれほど変わらず・・・おまけに昨日降ったのであろう雨でとても蒸し暑い。おまけに上りを7km程登ってきているので、ほぼゆでダコ状態なのです。それでも時々吹き抜ける風が唯一の天からのお恵みかもしれません。
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霧がかかって下界の景色もあまり望めません。

それでも上空は少しずつ霧が取れて夏の強い日差しが強烈に降り注ぎます。たくさんのオニヤンマがわらわら飛んでいました。
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リョウブの花が咲いていました。
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ヒメウラナミジャノメとオカトラノオの花序
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見晴らしの良いこの場所から息を切らしながら、もう少し登っていきます。
杉の植林地にウラシマソウの仏炎苞が見事に育っています。秋になるとこの大仏様の頭みたいなものが赤くなります。
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山頂付近に着いて、ここから北斜面を下りていきます。
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ヤブコウジの花
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少し開けたところで小休止。というより観察する都度立ち止まるので、走っている方が小休止かもしれません。
まぁ、どちらでも構いませんが、あちこちにマタタビの木があります。この時期、葉が一部白いのですぐわかります。
よく観察すると実が生っています。生食もできますが、お酒にするのが一般的だそうです。マタタビの臭気に猫は恍惚を感じます。
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一休みして再び山を降ります。
リュウノヒゲ
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長い長い下りは突然終わりました。森が急に開け、そこには田園風景が開けています。今降りてきた山を見上げると、霧も晴れて山頂が望めます。カエルとキリギリスとセミの合唱が田んぼに広がります。
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下ってきて再び休憩の後、今度は違うルートで山に入って行きます。
農家が点在する田んぼの道をだらだらと登っていきます。森の淵には大中小取り揃えたかのようにいろいろな白い花がたくさん咲いています。その都度立ち止まって観察。
だらだら上りにはちょうどいい感じで休憩ができて、その間に呼吸も整えられて好都合!

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大きくとても目立つオオバギボウシ

1m弱の高さのあるチダケサシ
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膝上ぐらいのヒヨドリバナ。まだこちらはつぼみです。
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そして開花しているヒヨドリバナにアサギマダラが蜜を吸いに来ていました。
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ニホンアマガエル
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アカサビザトウムシ。長い前足で探るようにして歩くことから座頭虫と言われており、赤錆色の背中に、針のような刺を持つのが特徴。
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少し登っていくと沢が現れその脇にも米粒ほどの小さな花がたくさん咲いています。みなさんもよく食しているミツバの花です。
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ピンクの可愛い花を咲かせたムラサキニガナ
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タマアジサイの蕾。蕾が球型から名がつきました。
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地元の方でしょうか?山菜採りをしていました。ミズ(ミズナ)を採っているそうでお浸しにして戴くそうです。

ヤマハギが咲き始めています。秋の七草の一つ。この花を見かけるともう秋が近いと勝手に思い、悲しくなってしまいます。
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さらに標高を上げて林道を登ります。林道脇にハッとするほどの鮮やかな一輪の大きな花が咲いています。
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日本の野草の中でも最大の花を持つヤマユリです。
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強い香りに寄ってきたのでしょうか?ベニカミキリがとまりました。
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昔は山に行けば、強い香りの向こうにヤマユリがあちこちに咲いていたものですが、あまり見かけなくなりました。百合根を狙いに盗掘されるからでしょうか?悲しい限りです。

再び山を下っていきます。ハナイカダの葉の上に果実がなっていました。黒くなった実は甘く食べられます。
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ガマズミ
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再び森を抜けると今度はまた違う田園に。この山を下りた先の田園風景はどこもお気に入り。のどかさを感じさせるひと時です。この辺りでは普通にホタルも舞うのでしょう。
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カニ採り爺さんの異名を持つ私、田園の脇を流れる小川で早速大きなサワガニをゲット!
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少し離れた高台ではソバの花が咲いていました。
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ここで今日の自然観察ポタリングは終了です。あまりのうだるような暑さの中、参加者のMさんご夫婦お疲れ様でした。また是非、遊びましょう!


帰り道、千代田石岡ICの手前に鹿島神社があり、御神木の”佐久の大杉”を見に行ってきました。
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幹周り8.9m、推定年齢1300年だそうで、落雷や台風で樹高こそ28.6mですが、手厚い保存のおかげで立派に育っています。
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ハグロトンボが大杉の下でユラユラ飛んでいました。
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夏山と田園風景、そしてそこに息づく動植物。昔よく見た風景でもあり、生き物たちでもあります。今となって実家の柏でももう見ることもなくなり、一番近くても、この地まで来ないと見れなくなってしまいました。
いつまでもこのヤマユリがこの地で残っていてくれること願っています。


ヤマユリの花言葉 ”人生のたのしみ・純潔・飾らない愛”
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